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佐賀藩研究論攷
池田史郎著作集

佐賀藩研究論攷 池田史郎著作集

池田史郎著

幕末日本の近代化を担った佐賀藩に関して、綿密な史料調査に基づいた広範多岐の研究論攷を集成。有田焼・弘道館・葉隠・城下町などをはじめとした藩政全般にわたる基礎的研究の全貌には、生涯を賭けた研究者の迫力が漲る。

―序より―
池田先生は佐賀藩の近世史を、郷土史から古文書・古記録の実証に基づく歴史学にまで高められた。それは真実、郷土の姿を見極めたいという本当に郷土を思う心がなくてはできないことであり、先生は生涯にわたり黙々と研究の道を歩まれた。その範囲も本書に見られる如く、陶磁史、葉隠から佐賀城下町の研究、藩政史における刑法・藩政改革・宗教政策、津や温泉のあり方など、実に多岐に渉られていた。先生は平成二年にお亡くなりになったが、その前にも後にも、これだけ広い分野で、佐賀藩の近世史を開拓された方はないのではないかと思う。

目次

I 城下・津・宿・温泉
一、佐賀城鯱の門
二、佐賀城と佐賀城下町の形成
三、諸富津の問屋と遊女
四、川路聖謨『長崎日記』における「肥前守茶屋」の位置について
五、鍋島藩政下の嬉野温泉
II 有田焼生産の史料と社会
一、有田皿山代官旧記について
二、鍋島藩窯に関する史料について
三、初代柿右衛門について
四、有田皿山における酒請制と肴請制について
III 藩政の仕組
一、佐賀藩の大庄屋整理について
二、佐賀藩配分地(知行地)の村役人について
三、佐賀藩六府方
四、佐賀藩の刑法改正――徒罪方の設置
五、佐賀藩の藩札(米筈)について
六、寺院統制と宗教政策
IV 葉隠の世界
一、葉隠の成立と基調
二、去状(三下り半)と葉隠の女性観
三、久米邦武遺稿「葉隠巻首評註」について
四、愚見集について
五、宗寿庵寺歴について
六、山本常朝の母の出自について
V 近代との出会いと史料
一、フェートン号事件と佐賀藩
二、佐賀藩幕末の借用証文について
三、肥前の偉傑・鍋島直正――洋式兵力と殖産興業
四、弘道館と佐賀――幕末・明治を動かした偉材の育成
五、慶応三年パリ万国博覧会に関する新史料
六、ある戊辰戦争従軍日記
七、“佐賀の乱”主謀者の日記発見

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この本の詳細

佐賀藩研究論攷 池田史郎著作集
佐賀藩研究論攷
池田史郎著作集

著者:池田史郎
仕様:A5判変型(213×150mm)・320ページ・上製本貼函入
定価:本体14,286円+税 送料520円
ISBN978-4-903157-10-8

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